姉さんには、お父さんとお母さんと一緒に住んでいてくれて、本当に感謝しているわ
相続のトラブル事例
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姉
本当にこの5年間、大変だったわよ。私一人だけで毎日ずっと家で介護して…
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妹
介護って言っても、2人とも要介護度は【要支援1】だったって聞いているわ
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姉
それでも、毎日ごはんを作って、夜中はトイレまで連れて行ったり大変だったわ。それで考えたの。自分の時間を捨てて、父さんと母さんの介護をずっとしていたのは私よ。その分を考慮して、遺産の取り分は7:3でいいんじゃないかって
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妹
ええ!? そんなに減らすのはちょっと…
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姉
お母さんが亡くなってからずっと考えていたわ
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妹
たしかに介護は大変だったと思うけど、取り分がそんなに変わるなんておかしいじゃない。姉さんは、家賃や食費を払わず住んでいたんだし…
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姉
なによ、私の大変さを知らず、やってもいないくせに、あんたにそんなこと言われたくないわよ! とにかく、私の分は多くもらうからね!
民法で定められている相続の割合
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12
姉
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12
妹
遺産の内容
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預貯金
800万円
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土地・建物
1,500万円
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株
200万円
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保険
500万円(受取人:姉)
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その他
なし
弁護士からのコメント
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妹
遺産の分配って決められているものですよね?
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弁護士
本来は,遺言がない場合には,法定相続分という民法で決められた割合により分けることになります。本件でも,姉妹で全ての遺産を2分の1ずつに分けるのが基本となります。
しかし,民法では,特別受益というものと,寄与分というものがあり,法定相続分のまま分けると不公平になる場合の調整を図っています。寄与分については,相続人が財産の形成に貢献した場合であり,その場合にはその相続人の取り分を多くすることになります。
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妹
今回の場合ってどうなりますか?
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弁護士
介護をした場合にも,寄与分が認められることはありますが,子どもには親に対する扶養義務もありますので,簡単には寄与分は認められない傾向にあります。本件の場合のように,要支援1程度ですと,寄与分を認めるのは難しいといえるでしょう。一方で,長いこと面倒を看た相続人にとっては,やはり納得がいかないところもあり,紛争になることが多いパターンです。
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妹
そうですか…
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弁護士
寄与分については,主張する場合には判例の理解を元に慎重な検討が必要ですし,主張された場合にも,それが認められるのかどうかについて同様に検討が不可欠です。早めに弁護士に相談した方が良いでしょう。
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妹
これからよろしくお願いします
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妹